
【問題】
次の【A 】から【E】の空欄にあてはまる最も適切な語句を記入しなさい。
【A】【B】【C】は2文字以内の漢字を、【D】【E】は6文字以内のカタカナをあてはめてください。
・・以下、問題文(前半)・・
サインデザインでは周囲の環境の中から特に目を引くために、「注意を向けていない対象の発見されやすさ」である色の【A】性を高める必要がある。
図1のサインはこの色の【A】性が低い。色の【A】性を高めるためには、高彩度の色を使うとよい。さらに、色相はJISの物体色の色名の基本色の【B】、【C】、黄の中から選ぶと効果が高い。
【答え(前半)】
A誘目
B赤(あるいは黄赤)
C黄赤(あるいは赤)
サインデザインでは周囲の環境の中から特に目を引くために、「注意を向けていない対象の発見されやすさ」である色の【A誘目】性を高める必要がある。
図1のサインはこの色の【A誘目】性が低い。色の【A誘目】性を高めるためには、高彩度の色を使うとよい。さらに、色相はJISの物体色の色名の基本色の【B赤】、【C黄赤】、黄の中から選ぶと効果が高い。
・・以下問題文(後半)・・

また、図2は図1で使われている図記号(絵文字)であるが、このような図記号(絵文字)のことを【D】という。図1では、この【D】の色と背景色の明度が小さく、【E】効果が生じて視認性も低くなっている。この場合には【D】の色と背景の色の明度差を大きくするとよい。
【答え(後半)】
Dピクトグラム
Eリープマン
また、図2は図1で使われている図記号(絵文字)であるが、このような図記号(絵文字)のことを【Dピクトグラム】という。
図1では、この【Dピクトグラム】の色と背景色の明度が小さく、【Eリープマン】効果が生じて視認性も低くなっている。この場合には【Dピクトグラム】の色と背景の色の明度差を大きくするとよい。
【解説1】
図1と図2が見づらいのは一目瞭然。
では、なぜ見づらいのでしょうか?
・彩度が低いので見づらい。
・明度差が小さいこと。
【解説2】
色の誘目性(ゆうもくせい)と色の視認性(しにんせい)の違いも整理しておきましょう。
色の誘目性とは、文字どおり、色が目を誘う性質のことです。
・高彩度の色ほど、人の目が付きやすい、誘目性が高い色です。
・高彩度の色の中でも、赤や橙、黄色といった暖色系の色が、誘目性が高くなります。郵便ポストが青でなく赤いのはそのためです。
【解説3 】
誘目性が高い【C】が「橙」ではなく「黄赤」である点にも注意。JIS物体色の色名では、橙ではなく、黄赤といいます。
黄と赤の中間だから黄赤です。JIS物体色の色名はシステマティックな表現になります。
【解説4 】
色の視認性とは、人目を引くだけではなく、何が書かれているのか、認識されなければいけなせん。例えば、ビビッドな赤い看板に、エメラルドグリーンのような緑で文字を書くと人目は引くものの(色の誘目性は高い)、明度差が小さいために、読みにくい(色の視認性は低い)ことになります。
明度差は配色において、最も大切なポイントです。
人間は色の差よりも、明るさの差に敏感で、明度に適度な差を付けることが、ユニバーサルデザイン(年齢や障害の有無などにかかわらず、多くの人にとって効果的なデザイン)の最低条件です。