コラム「ゴッホの遺作から知る色の警告」

ゴッホの遺作とされる「カラスのいる麦畑」

ゴッホ自ら、「極度の悲しみと孤独」を表している、と語っています。

上半分が青、下半分が黄色の構図

ゴッホ「黄色い家」
ゴッホ「黄色い家」

⇧ゴッホ作「黄色い家」。ゴッホがアルルに来て借りた家です。本当は日本に来たかったゴッホですが、日本に一番似ている(とゴッホが思った)南仏アルルで、夢の芸術家共同体のために借りたのです。しかし、彼の夢はことごとく挫折してしまいます。

ゴッホ作「夜のカフェテラス」
ゴッホ作「夜のカフェテラス」
ゴッホ「星月夜」
ゴッホ「星月夜」

お気づきでしょうか?どれも「黄×青」の配色です。

ゴッホと言えば、ひまわりの「黄色」が有名ですが、

さらに忘れてはならないのが青との組み合わせです。

 

当時、ゴッホの書簡には、色彩学を探求したことが記されており、黄と青という補色関係を実験的に試みたようです。

 

しかし、

死の直前、繰り返し、繰り返し描かれる、絵の具を塗りたぐったような厚塗りの色の氾濫は、決して色彩学の応用というような物ではなかったでしょう。

黄色は孤独の中で愛を求める希望、暗闇の中の一条の光

しかし、

青色は、愛を希求しつつも、決してそれが報われない絶望感、諦め、絶望

黄色を上から圧迫するような青の重さは、そういうゴッホの絶望を表しています。

特に、遺作とされる「カラスのいる麦畑」は、下から沸きおこる希望(黄)が、上から完全に押しつぶされ(青)たゴッホの心情そのものでしょう。

 

色彩心理、深層心理と色彩の関係を研究する学問でも、

「黄×青」=いじめられたり、孤独を感じたり、一条の希望さえ奪われる絶望感を表す、という報告がなされています。

 

画家が色を選ぶとき、

配色とか、色彩学とか、そういうものに増して、心の中からの叫びが色彩に表れる、ことは想像に難くないでしょう。

 

ゴッホのような、純粋な心の持ち主は色彩と心理とは深い結び付きがあります。

 

ゴッホと似てようなケースは、同じように純粋な心を持つ子供たちです。

 

もし、あなたの周りの小さな子供が、ゴッホのように、圧迫するような暗い青い絵を画面いっぱいに塗りたぐるようならば、周囲の大人たちは、決してそれを無視してはならないのです。